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レインボー
(うちの上司は犯罪者。誰がなんと言おうと間違いなく犯罪者。
15歳未満の少女に手を出しているなんてばれたら、間違いなく手が後ろに回るんすよ。この国じゃあ。
それなのに・・・あんたなんでそんなに堂々と・・・。いいんすか、まったく。)
たまたま現場に居合わせた姉弟を引きつれ、大捕り物のおかげで邪魔をされた遅めの昼食を取ろうということになり。軍服の集団が大挙して入ってきては店にとっていい迷惑だろうと思ったが、日ごろの司令官の人徳(女性限定に振りまきまくった愛想ともいう)のおかげで思いのほか好意的にもてなされ、今俺たちは、女性が喜びそうなこじんまりとしたレストランで盛大な量のパスタに在り付いている。
そして。
上司の手によって、さっさと別席(二人っきりの特等席だ)に連れて行かれた少女が食すのは、ペスカトーレ。
普段は少年として振舞う彼女の食べっぷりは、傍から見るに、お世辞にもお淑やかなものとは程遠く。
口の周りには、派手にはねたトマトソースが。そりゃあもう、ぺっとりと。
「エドワード。ソースがついているよ。」
艶やかに微笑んだ上司が、少女の口元に手を伸ばした。
はみ出たトマトソースを指でぬぐって。
何を思ったのか、つぐんでいれば可愛らしいその桜色の唇に塗りつけた。
「かわいいね。」
(そういって満足げに微笑む、そこのあんた。
甘い、甘ったる過ぎますよ、その顔。
給仕の女の子まで、顔赤くしてるじゃないっすか。)
砂糖菓子のごとく甘い男がいる一方で・・・シチュエーションに疎い彼女は何の様を称してかわいいと言われたのか、見当もつかず、きょとんと首を傾げる。
・・・
(あっ、うわっ。ホントだ、まじでかわいい。)
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